BORDER


きみが吐いた嘘

朝日は夜に昨日を焼いて 今日を編み上げていく
独り佇む冷たい部屋で 風が囁くの
忘れることを忘れないでと 繋がれた記憶は
箱に閉じ込め鍵をかけるよ 失くさないように

絡めていた小指をほどいたのは
訪れない明日を見ないために

手のひらから零れていく
きみが吐いた哀しい嘘

手折った花は穏やかに揺れ 涙をのみ込んで
誰に知られることもないまま 土に還るから
雨が奏でたふたりの時は どこにも届かない
祈りを抱いて消えていくこと 気付いていたけど

離れないと思った薬指は
積み重ねた心と剥がれ落ちた

冷たく降る消えてく夢
きみが吐いた優しい嘘

泣いていいよ 今だけ 雨に隠れ
涙拭いて 晴れたらサヨナラ

忘れていい、何もかも。果敢無い夢
消えてく明日 きみが吐くひとつの嘘

曲:Vaderさん ニコニコ動画