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硝子の薔薇

裸の足は 硝子飛び散る道を
踏み締めながら 今も崩壊を待つ

崩れて落ちる 灰色の街見詰め
引き摺る過去の 重み知らずに歩む

祈りを握ったこの腕は
疾うに紅く染まっていて
痛みを知らずに幾重もの
傷を作り進んでいた

足に突き刺さる破片(かけら)は
流れた華に塗れながら
「忘れないで」と呟き
涙しながら散っていく

咲き散る華は 焼けて爛れた記憶
滲ませながら 過去を引き摺り歩く

温もり欲して絡み付き
祈り抱く腕を枯らし
滴る蜜を啜っては
紅く染まり朽ちていった

腕を縛り付く茨は
廃れた華の紅い記憶
「愛していて」と囁き
微笑みながら砕けてく

足に突き刺さる破片(かけら)は
流れた華に塗れながら
「忘れないで」と呟き
涙しながら散っていく

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