うたかた


レイン・マン

雨。
甘くて甘い千切れた時間の中
今、流れて墜ちた欠片を拾い歩く

もうここには何もないの
なくなったのに
まだここで砕けた
夢を探しているの、まだ。

聴こえた水の音沈んで浮かんで
恋わされて壊されても
馬鹿みたいに また

ねぇなくした声で何度も叫んでみて
もう届かないこと解っているくせにね

切り刻まれながら
五月蠅い静寂
呑まれて死んでいった冷たく滴る飴。

馬鹿だね、なんて
何処か 誰か 嗤って
「きみに ひとつ 甘いお菓子あげましょ」
とろけて 深い眠りに就くの
そっとおやすみなさい 優しい夢見て。

沈んで雨に融け泡になっていく
遠い彼方の空へと消えていくから さあ
もう 何にも見えないね 水に溶けていく
とけて消えてく 世界
さよならさよなら 優しい夢。







































レイン・マン