うたかた


空は見ている


泣きたくなるくらい
悔しいのに
憎たらしいくらい
空は青くて

膝をつきたくて
自分だけの力じゃ出来なくて
誰かに縋りたいのに
踏みしめた大地は揺らがない

何度空を見上げただろう
せめて涙を隠して欲しいのに
太陽は眩しく照りつける
逃げるなと 風は唄う


何度訴えただろう
傷つきたくない
何度目を逸らそうとしただろう
心の痛みから

泣きたくなるくらい
悔しいのに
逃げてしまいたいと思うのに
空は変わらず僕を見つめるんだ

弱い自分を隠したくて
何度叫んでも
目を逸らしても
瞼下ろしても
耳を塞いでも

空は見ているから
前を向いて歩くしかないんだ

逃げることは出来ないと知ったから