うたかた


空を見上げて

泣きながら見上げた大空には今も太陽輝いて
君を失った今日という日さえ世界を照らしてしまうから
優しいその声を 二人で過ごしてきた“日常”を
追い付けない速度で思い出に変えてしまうでしょう

いつだって前を歩いていた人はずるい火傷を刻み付け
突き放して 置き去りにして 痕跡だけ心に遺して
手を伸ばしてももう二度と届かない
遥か遠くまで振り向くこと知らないまま
君の背中は小さくなっていくから


泣きたくなるくらい綺麗に晴れた空は意地悪で
零れて落ちていく涙を誤魔化す手段さえ持たないまま
風は木々を揺らして 浮かんだ雲を流していき
君がいない世界を動かし続けてしまうんだ

いつだって僕の隣にいた人は深い愛情を与えて
記憶という鋭いナイフで傷跡だけ心に遺して
頬を撫ぜていく風にかわって
遥か彼方へと振り向くことしらないまま
どうしてたったひとりで去ってしまうの

いつも傍で笑っていてくれた君の声が聞こえる
忘れないで 憶えていて
瞳閉じればあの日のままの
君の姿が焼きついているからもう迷わない
「愛してる」

いつだって笑顔をくれた人は 前へ進むための力を
あの日のままの優しさで僕に与えてくれるから
忘れないよ 二人で過ごした日々は戻らなくても
きっと昨日を笑えるように 明日へ踏み出すために



































空を見上げて