うたかた


優しい空

振り返れば
当たり前にいる
隣には君の笑顔
見上げた空はいつも青くて
日の光はいつでも眩しくて

次は何をしようか
優しく微笑んで
触れられなくたっていい
傍に居られるなら

願ってしまっていたんだよ
気づかぬうちに
傍にいることを


振り返れば
当たり前にいた
隣には君はいない
見上げた空は雲で覆われて
日の光は届かない

隣に居られるだけで
たったひとつだけで良かったのに
貪欲に求めて
君をうしなって

空が流した涙が
ひとつ ふたつ
頬を撫でる

空が優しくて
空があまりにも優しいから
涙がどうしようもなく
流れてしまうんだ